アレルギー科・呼吸器科・心療内科
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■気管支喘息


喘息とはどんな病気ですか?

喘息(気管支喘息)については「トップページ→総合根本療法・喘息ってどんな病気?」でも説明していますが、ここではもう少し詳しくご説明します。
 
喘息(ぜんそく)とは読んで字のごとく「喘(あえ)ぎながら息をする」ようになる病気です。その原因は空気の通り道である気管支が一時的に細くなり、空気の流れが悪くなるからです。気管支で症状が起こるので「気管支喘息」とも呼ばれます。心臓の病気でも喘息症状が現れることがありますが、これはまったく別の病気で「心臓喘息」と呼ばれます。
 
空気の通り道である「気管」は胸の中央部付近で左右の「気管支」に分岐して肺に入っていきます。気管支は左右の肺の中で木の枝のように次々と分岐していきます。7回分岐すると気管支の内径は2mmほどになります。ここまでが「中枢気道」と呼ばれます。
更に8~16回まで気管支が分岐した部分を「末梢気道」といい、17~19回の分岐部分は「呼吸細気管支」、20~23回まで分岐した肺の一番奥の部分が「肺胞」と呼ばれます。
この肺胞で空気中の酸素が血液内に取り込まれ血液内の二酸化炭素は肺胞内に排出されます。そしてこの二酸化炭素は呼気と共に体外へ排出されます。これが「呼吸」の仕組みです。
 
喘息(気管支喘息)ではこの気管支の粘膜が過敏になって、主に「末梢気道」で次のような変化が起きてしまいます。
①気管支がけいれんを起こして細くなり空気の通り道(気道)を狭くする。②気管支の粘膜がむくんで腫れあがり気道がさらに狭くなる。③気管支内に痰が湧き出して気道を塞ぐため空気が極めて通りにくくなる。

この状態になると、息をする時に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」というような音がするようになり(喘鳴)、咳込んだり、息苦しさ(呼吸困難)などが現れてきます。これらの症状を喘息の「発作」と呼びます。
 
喘息の発作の強さは次の四段階に分けられます。
①喘鳴のみ:「ヒューヒュー」「ゼーゼー」いうだけで息苦しさはない。②小発作:息苦しさはあるが、横になれる程度。③中発作:横になれず、座った方が楽。④大発作:動くのも辛いまたは動けない。
発作は本人の意識とは無関係に「勝手に自動的に」始まります。そして何も治療しなくても「勝手に自動的に」治まっていくこともありますが、どんなに薬を使っても治まらず最悪の場合には死亡することもあります。現在わが国では年間2000人ほどの方が喘息で亡くなられています。
 
喘息発作の原因というと、「ダニやホコリのアレルギー」と思われがちですが、現実にはアレルギーよりもっともっと日常的でありふれた刺激や変化が発作の原因になっています。


たとえば季節の変わり目、梅雨、台風などの気候の変化とか寝入りばなや朝方、温度変化、生理の前、運動、大声で笑う、煙草の煙・香水の臭いなども発作の原因になります。

大人では不安や不満やイライラやこだわりのようなわずかな感情の変化や、小児では入園・入学、行事の前後、週末などの生活の中のわずかな「気分の変化」も発作の原因になり得ます。


このように「日常的な取るに足らない刺激で気管支が痙攣を起こしてしまう」という、「とんでもなく敏感になった気管支」が喘息の特徴であり、発作の直接の原因といえます。アセチルコリンという薬で調べてみると喘息の患者さんの気管支は健康な人の1000倍ぐらい敏感になっていることがわかっています。


喘息の原因と治療について教えてください。

ここではガイドラインの治療方針ときゅうとく医院の総合根本療法の違いについて簡単にご説明します。
 
医師向けの喘息治療の指針である、日本アレルギー学会監修の「喘息予防・管理ガイドライン」と、日本小児アレルギー学会作成の「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」などでは「喘息は慢性的な気道の炎症が基本病態である」とされています。そして現在ではこの「気道の慢性炎症」を「喘息の原因」とする考え方が広まってしまいました。
気道の慢性炎症は気道の過敏性を生み出しますから、喘息の「発作の原因」であることは間違いありません。しかし「喘息そのものの原因」ではないと私たちは考えています。
 
私たちは喘息という病気を、「妊娠中全く空気に触れていなかった胎児の気管支粘膜は、生まれたあとに空気を吸い込むことに耐えられるように鍛えられなくてはならないが、その鍛え方が不足したため気管支が空気を吸い込むことに耐えられなくなって、空気を吸い込むことを拒否し始めた状態」と考えています。
 
そしてこの「気管支を鍛える」ためのバックアップシステムが、体内で分泌される「副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)」と「交感神経ホルモン(アドレナリン)」であり、これら二つのホルモンの「気管支における働き」が一定以上に悪くなった時に喘息が発症すると考えています。この考え方を「気管支喘息の総合医学説」といいます。

 
そして心理・身体の両面からこれら二つのホルモンの働きを改善させて、アレルギー対策も行い、「喘息を引き起こしているすべての原因を取り去って喘息の根治を目差す」治療法が「気管支喘息の総合根本療法」です。詳しくは「トップページ→総合根本療法・喘息ってどんな病気?→喘息についてのきゅうとく医院の考え方」をご覧下さい。
 
ステロイドホルモンとアドレナリンは、喘息やアレルギーを抑える働きを持つホルモンですが、もともと人間の体の中で生産されています。
そしてこれらを人工的に合成したものが喘息や各種アレルギー性疾患の治療薬として用いられています。

ホクナリン、メプチン、サルタノール、セレベント、エピペンなどがアドレナリン系の薬で、フルタイド、パルミコート、オルベスコ、キュバール、アズマネックスなどはステロイド系の薬です。アドエア、シムビコート、フルティフォーム、レルベアなどはステロイド系とアドレナリン系の両者が配合された薬になります。
 
きゅうとく医院の総合根本療法は上記の薬などで目先の発作を抑えながら(これを「症状に対しての治療」という意味で「対症療法」といいます)、並行して二つのホルモンの働きを良くするための治療(「生活療法」と呼んでいます)を行い、薬を使わなくても「心と体がアドレナリンとステロイドホルモンの働きを改善させて喘息を押さえ込んでくれる」状態に持っていくことを目差します。
治療全体に占める割合は「対症療法3割生活療法7割」程度になります。
ガイドラインの治療は、吸入ステロイドなどで喘息発作を抑え込んで「喘息をコントロールして管理する」ことを目的としていますから、「対症療法のみ」の治療法であり、喘息を「治す」ことまでは考えていないということになります。


喘息は治らないと聞いていますが、本当に治るのでしょうか?

当院HPの「専門外来→喘息ってどんな病気?」のページでもご説明しましたように、現在のわが国では、ガイドラインによる「気道の慢性炎症が喘息の原因」という考え方が一般的になってしまいました。その結果、ガイドラインが推奨している吸入ステロイドを主体とした治療を行う「身体医学」の先生が多くなってしまいました。
 
身体医学の考え方では「喘息は治らない。薬で抑えながら一生付き合うしかない病気」とみなされていますから、そのように説明するお医者さんも増えてしまいました。当然の結果として同じように考える患者さんやご家族も増えてきています。
 
しかし考えてみればこれはおかしな話です。
たとえば子どもの喘息では大人になるまでに約50%までは自然治癒します。大人の喘息でも自然治癒する人は少なくありません。つまりぜんそくは不治の病ではなく自然治癒もありうる病気なのです。その病気に対して「治らない」と言い切るのはどう考えても矛盾しているか詰めが甘いといえます。
 
「喘息ってどんな病気?きゅうとく医院の考え方」にもありますように、喘息は「治らない病気」ではなく「自然治癒もありうるが薬では治せない病気」なのです。このような病気は喘息以外にも高血圧とか糖尿病とかいろいろあります。
ですから「病気は薬で治すもの」と考えてしまうと喘息を治すことはできなくなります。「喘息は治らない」とおっしゃるお医者さんはこの立場で喘息治療を行っている先生たちが多いようです。
 
きゅうとく医院の喘息治療の基本は「毎日の生活を調整して喘息の原因を取り去る」という「総合根本療法」に基づいた「生活療法」になります。生活指導や家族カウンセリングが治療の中心になりますから、「喘息の原因はアレルギーとか気道の慢性炎症」とするガイドラインの考え方とは相当に違った考え方といえます。
そのため、初めておいでになられた方は戸惑われる事も多いかとは思いますが、総合根本療法を理解して実践していただければ喘息を根本的に治してしまうことも不可能ではありません。
そしてきゅうとく医院では次のような状態になった時に「喘息が治った」と考えています。
 
1.数年以上にわたって発作が現れず、症状が出たとしても「咳その他の軽い症状」にとどまり、
2.薬を使わないか、鎮咳剤か拡張剤の頓服で治まり、
3.年間を通して健常人と同じ生活が可能で、
4.気道過敏性は消失もしくは軽い咳しか出ない程度にまでに低下している。
5.アフターケアにより再発の可能性は極めて少ないと判断される。
順調に治療が進めば、約80~90%の患者さんは治療開始後1~3年で3に達し、アフターケアに進めます。そしてアフターケアに入った成人喘息の患者さんの44%までは気道過敏性が完全に消失して「完治」が証明されています。


小児喘息はいつまでに治すのがよいのでしょうか?

きゅうとく医院では、3歳未満の子どもの喘息は3歳までに、3歳を過ぎた喘息は入学(6歳)までに、小学校低学年の喘息は10歳までに、高学年の喘息は中学校卒業(15歳)までに治しきることをおすすめしています。
 
0~3~6歳は小児喘息が最も発症しやすい時期ですが、これは見方を変えればこの時期が小児喘息の発症予防に最も重要な時期であり最も治しやすい時期にもなるのです。そして小児喘息を3~6歳までに治しきってしまえば、喘息体質が作りあげられることも予防できますから生涯にわたっての再発リスクも少なくなります。
また小児喘息は「入学すれば軽くなる」ことが珍しくありません。つまり7~10歳ごろは軽快しやすい年齢になりますからこの時期も治しやすいといえます。反対に入学しても軽快しない喘息や入学後に発症した喘息は自然治癒しにくくなり、思春期から成人まで持ち越す可能性が高くなります。
最近の海外の研究でも、7歳から10歳までの時期の小児喘息の重症度が50歳時の喘息の重症度に影響を与えていることがわかり、乳幼児期に十分な治療を行うことの重要さが指摘されています(メルボルン アズマ スタディ:2014)。
 
小児喘息治療で最も避けたい治療パターンは、吸入ステロイドを主体とした目先の発作を抑える治療(対症療法)だけしか行わず、治すこともできた小児喘息を思春期から成人の喘息に移行させてしまうことです。
最近では医療費補助により中学生までは医療費がかからない自治体も増えてきていますが、成長に伴い補助が打ち切られますと、吸入ステロイドなどはかなり高価な薬ですから相当額の自己負担金が発生します。この自己負担金のために治療継続が難しくなり思春期以降に重症化する例も少なくはありません。
以上のような理由から私たちは、小児喘息は「できれば入学までに、遅くとも10歳から15歳までには治しきりたい」と考えています。

小児喘息治療の体験談などは「トップページ→ぜんそくジャーナル」の、

142号【手記】Y君のお母さん

147号【手記】K君のお母さん
150号「ステロイド離脱に成功しました」

172号【お便り紹介】東京都Nさん
 
などをご覧下さい。


きゅうとく医院と同じような方針で喘息を治療している病院はありませんか?

残念ながら現在の日本では当院と同じ「気管支喘息の総合根本療法」を行っている医療機関はほとんどありません。「専門外来→喘息ってどんな病気?」でもお話したように、ガイドラインに沿った治療を専門とする「身体医学」の先生がほとんどになってしまったからです。


 
きゅうとく医院では、気管支喘息に「心因も関わることがある」と考えていますから、治療に当たっては「ストレスと身体症状の関わりを診察する」という「心療内科」の知識も必要になります。しかしながら残念なことに呼吸器を専門とする心療内科の先生は全国でも極めて少数しかいないのが現状なのです。
 
きゅうとく医院以外では、名古屋市天白区の松川武平先生(松川クリニック)、福岡県博多の小宮豊先生、沖縄の大宜見義夫先生も総合根本療法を勉強されています。大阪羽曳野市の豊島協一郎先生も独自の立場から総合医学的な喘息治療をされていらっしゃいました。現在では小宮先生、大宜見先生、豊島先生は喘息治療の第一線から退かれてしまっているようです。


ステロイド吸入薬について教えてください。

ステロイド剤は発作を抑える力が強いため、昔から緊急時や重症発作に対してよく使われてきました。吸入ステロイドが開発されるまでは、内服や注射で使用する「全身性」のステロイド(プレドニンとかソルコーテフ、ケナコルトなど)が使われていました。
この全身性のステロイドは副作用が強く、最悪の場合には「全身性のステロイドを使ったがために寿命が短くなった」ということも起きていました。
 
それに比べれば吸入性のステロイドは「深刻な副作用はほとんどない」と言っても過言ではなく、「目先の発作を押さえる薬」としては非常に優れています。かつては年間1万人もいた喘息による死亡者が現在では2千人ぐらいまで減少しているのも吸入ステロイドの功績といえます。
 
ステロイド単剤の製品としてはパルミコート、フルタイド、オルベスコ、キュバール、アズマネックスなどがあり、β刺激剤を加えた製品としては、アドエア、シムビコート、フォルティフォーム、レルベアなどがあります。
発作時や気道の不安定な時期にはβ刺激剤を含んだものを使用し、落ち着いたらステロイド単剤に変更していく方法がよく行われています。
基本的にはステロイド単剤のもののほうが軽症向きといえます。治療費用の面からの比較ではパルミコートが最も費用がかからないようです。
 
ただし吸入ステロイドは「喘息を治してくれる薬」ではありません。「発作を抑えて喘息をコントロールする薬」に過ぎませんから、吸入量を調整しながら原則として一生続けていく薬という位置付けになります。
きゅうとく医院では吸入ステロイドについて、成人喘息では「吸入ステロイドに頼らない」治療を、小児喘息では「吸入ステロイドを使わない根治療法」を推奨しています(詳しくは専門外来のページをご覧下さい)。


アレルギー・喘息には本当にストレス(心因)がかかわるのでしょうか?

気管支喘息では古くから心因の関わりが指摘されています。ヒポクラテスは「喘息になったら怒りを鎮めよ」と言っていますし、19世紀後半以降は近代医学の目で「喘息と心因」の研究が進められています。

 
1868年にTrousseau,A.は馬小屋の飼料の粉塵で起こる自分自身の喘息発作が怒りの感情(使用人の盗みが発覚)で増強したことを述べ、1886年にMackengie,J.N.は、バラの花粉で喘息発作が起こるという婦人が造花のバラでも発作を起こしたことから、暗示または条件付けによっても喘息発作が出現することを指摘しています。
1923年にMoos,E.は、アレルギー性喘息であっても心理療法を行うことによって、アレルゲンにさらされても発作が起こらない状態をつくられることから、喘息発作の出現・消失には心理的因子の関わりが重要であると述べています(桂戴作「情動のしくみと心身症」日本ロッシュ,1974より引用)。
 
また、Bakwin,H.はその著書「問題児治療大系」(1966)で次のような報告をしています。
「・・・Longとその共同研究者は、気管支喘息の小児は、しばしば病院に入院することにより、治療を変えなくても患者の苦痛は消失し、また同じように、しばしば自宅に帰ると喘息症状が再発することを観察し、考察を加えている。
病院に入って症状が消失するのは(抗原である)家屋塵さらされることから逃れたためであると、アレルギー医が一般に主張している見解をテストするため、この観察者らは電気掃除機中の家屋塵を集め、これを病室内にスプレーし、扇風機により家屋塵が室内を循環するようにした。
18例の小児にこの方法で(抗原としての家屋塵に)さらさせた。14例の小児にはアレルギーの家族歴があり、8例では家族の両家系にアレルギーの家族歴があった。14例は家屋塵に対して皮膚反応が陽性であった。病院で家屋塵を吸入させられた18例中1例も、臨床的にも聴診的にも呼吸器の変化は見られなかった。
2例の小児では患者の家庭で99%まで空中の微細な物質を除去しうる電気除塵機を用いたが気管支喘息の症状を(この方法では)消失させることができなかった。
筆者らは、これらの所見を総合して、家屋塵は気管支喘息を作るのに十分な原因とは考え得ないと言う結論を得た・・・」。
 
Longのこの実験は、不安とアレルギーと喘息発作の間には複雑な関わりが存在することを示したものだと私たちは考えています。
気管支喘息においては、①不安はアレルギー反応を促進する可能性がある、②その不安を取り去ることによってアレルギー反応(アレルギー反応による喘息発作)を完全に防止することも不可能ではない、といえるのです。
 
桂先生の調査では気管支喘息の60.9%に心因の関わりが認められ、われわれの調査でも小児喘息の82%、成人喘息の57%に心因が関っていました。これらの心因へ対応することは喘息の治療上きわめて有用な取り組みになります。

喘息に心因が関わっているかいないかの最も簡単な判別法は、「発作の時に吐く息が苦しいか吸う息が苦しいか」をチェックしてみることです。喘息は基本的には「吐く息が苦しくなる」病気なのですが、心因が絡んだ喘息では「吸う息」が苦しくなります。

発作時に吸う息が苦しければそれだけで「心因が関わっている」と考えられます。もちろん他の因子が関わっている可能性も否定できませんし、過呼吸なども除外しなければなりませんが、「喘息であって吸う息が苦しい」という場合には「心因は間違いなく関わっている」といえるのです。
 
 
 
 
 

人間形成障害

 
この人間形成障害型の社会では、親がまったく普通の子育てをしているつもりであっても、子供たちに様々な問題が「予測もできない状況で自動的に」現れてくるようになります。

 

 

ぜんそくは自分で治せる

 
気管支ぜんそくの臨床は、いままでの『わからない・治らない』という時代から『原因を分析し実行すれば治る』時代に入ったのです...」。

 

 

ぜんそく根治療法

 
通院できない患者さんであっても、自宅で総合根本療法を実行して喘息を治していくことができるだけの知識を執筆されています。

 

 
ここまで治せる

不登校 ひきこもり

 
不登校をご家庭で「治す」ことも「予防する」ことも十分に可能です。不登校の解決は決して難しいものではないのです。