ぜんそくジャーナル

 

156号ジャーナル

あなたの子育ては大丈夫ですか。

 

世界でも子育てのむずかしい国

みなさんはいま日本が世界でも子育てのむずかしい国になってしまっていることを御存知ですか。もしそのことを知らず、昔の日本のように「産んだ子はみなふつうの大人に育つ」と思って子育てをすると、とんでもない失敗をしやすいのが今の日本なのです。
今わが国で「危ない子育て」をしている家庭は80%にも及びます。無気力、心身症、いじめ、万引、登校拒否や出社拒否など驚くほどの勢いでふえ、最近になって、神戸の中学生が小学生を殺すなど中学生の殺人もふえてきているのは、国全体の育児が全般的に悪化の方向に進んでいることを物語っています。
昭和20年代まで世界でも子育ての上手な国といわれていた日本が、世界でも子育ての下手な国になってしまったのです。
 

人間形成崩壊に無知な日本

この現象は明らかに日本の子供たちが人間性のこわれた青少年や大人に育ちやすい状況になってしまったことを物語っていますが、なぜそんな国になってしまったのか、親はもちろん、学校も文部省や厚生省、あるいは政治家や評論家まで含めて、知っている人が全くといってよいほどいないのです。
そのため、「親が悪い」とか、「学枚が悪い」などいろいろなことがいわれていますが、ニッポンが子育ての下手な国になった原因は、そんな単純なことではありません。
人間形成医学についてはあとでくわしく説明しますが、この人間形成医学を開発したことによって「育児崩壊の国になってしまった複雑な原因」がすっかり分かってきました。
みなさんにとっては思ってもいなかったことかも知れませんが日本が育児の困難な国になったのは、高度成長した国になると無意識のうちに人間性がこわれる「文明国型の人間崩壊現象」とか、「文明の進歩にともなう育児崩壊現象」がわが国に拡がってしまったからなのです。
つまり、日本人は、病的な高度成長によって、物質的には豊かな生活ができるようになったけれども、無意識のうちに子供を育てることのむずかしい国で子育てをしなければならなくなってしまったのです。
 

日本の親の悲劇

いま日本で子育てする親は、なぜ日本が子育てのむずかしい国になり、そこで子育てする親がなぜ無意識のうちに子育ての下手な親にさせられてしまっているのか、その原因をしっかり知って「文明国型の育児のおとし穴」におち込まない、「文明国型の賢い親」にならない限り、親子お互いに不幸で、子供は問題のある青少年、そして大人にまで育ってしまう危険がどこの家庭にもあることを知るべきです。
いま日本では、そのことを知らない親が大部分を占めているので、多くの親たちが「文明国型の育児のおとし穴」におち込み、数えあげれば数百種類にもおよぶ「人間として変」というべき病気や異常を呈する子供、青少年、大人たちが急増し、親子お互いに不垂丁というべき家庭が日本に満ちあふれる状態になってしまっているのです。
いま日本は、悲劇の親になってしまう危険の非常に多い国なのです。
親が子供を育てるということは、親にとっても幸せなことであり、子にとっても幸せであるというのが人間だけでなく、動物にとっても正常なことです。
もし親にとって子供がいること、育てることが幸せでなく、子供にとっても親がいることが不幸であるようなら、もともと子供は産むべきではなかったのです。
 

文明時代の賢い親

いま日本は子育てのむずかしい国です。親子お互いに幸せでないとか、問題の子供、青年になってしまったわが子を目の前にして悩んでいる親、あるいは問題のわが子を目の前にしても、どうしてよいか分からず、親子お互いにいがみ合いながら、ながなが苦しんで一生、生きてゆかねばならない親子が増え続けています。
親子お互いに不幸にならないためにも、悲劇の親、悲劇の子にならないためにも、大切なことは、親が子育てを始める時、なるべく早く、いまのわが国の育児のおとし穴を知り、そのおとし穴におち込まない賢さを身につけること、文明国型の育児下手な親にならないように、努力し、「文明国型の賢い親」になることが大切なのです。
具体的にどうすればよいかはクリニックでおたずね下さい。